※記載されているプロフィールは取材時のものです。

先生が答える WK相談室

全Stageお届け終了後の教材活用法

月に一度のペースでお届けしていた教材も、Stage 6 Level 3, 4のお届けをもっていよいよ最後となりました。これまで、教材が届いたタイミングで、そのStageをご活用されていたかたは、この先どのように使っていけばいいの?と迷われることも多いのではないでしょうか。今回は、すべての教材が手元にそろったあとの具体的な活用法について、特に3歳という年齢に焦点をあて、豊田先生にアドバイスをいただきました。


豊田先生豊田ひろ子先生

東京工科大学教授。専門は言語教育学、児童英語教育、バイリンガリズム。1児(男の子)の子育て真っ最中!ご主人は日本人とアメリカ人のダブル

一年目と同様のペースで、全Stageのくり返し活用がおすすめ。
お子さまの成長とともに、今までとは違う楽しみ方で、インプットを増やしていきましょう。

3歳になると、2歳の頃と比べて、できることが増えてきます。以前は楽しめなかったものも、集中力がつき、意味がわかるようになったり、興味をもち始めたりします。こういった3歳の時期ですから、積極的に新しい活用の仕方をしなくても、自然と2歳とは違う楽しみかたができてきます。くり返すことが得意な3歳という年齢の特徴をいかしながら、一年目と同様のペースで、全Stageのくり返し活用をおすすめします。今までふれていなかったものや、お子さまが興味を示さなかったものなどに、活用範囲を広げ、ぜひ楽しんでみてください。

また、今後、お子さまの年齢があがっていったときに、英語遊びやコミュニケーションで使える表現が増えるよう、さまざまな単語を学習して、語いを増やしておくことも大切ですね。語い力は、会話表現を広げていくための土台となりますから。



「思い切ってやってみる、言わせてみる」。おうちのかたのちょっとしたpushも必要です。

幼児期の言語習得の過程で必要なことが、3つあります。それは、記憶力、思い入れ、体験です。3歳は、親の支援があれば、語いを獲得できる年齢になっているとはいえ、まだ記憶力の幅も小さいですから、短い言葉しか覚えられません。また、その言葉になじみがなかったり、そのものとの思い出(=体験)がないと覚えられなかったりします。自分にとって意味がない、つまり思い入れがないと、あまり覚えられないのです。そのような状況で、インプットを増やし、表現を広げていくためには、今までよりも少しだけ強い、おうちのかたのpushが必要になってきます。お子さまが興味をもっていないようにみえたとしても、今まであまり使わなかったものや、興味をしめさなかったものに、あえてふれさせてみることが大切です。また、「これはできなそう」ではなく、「できるかもしれない」と思って、お子さまに英語を口にすることを促してみるのも、ときには必要です。それは、お子さまの気持ちや様子を大切に楽しんできた一年目があるからこそ、今できることなのです。お子さまの様子をみながら、ぜひ試してみてください。

では、具体的にどのような教材を使って、どのように楽しむとよいのかをご紹介します。



まずは、今まであまりふれなかった単語にふれてみましょう。

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● 楽しく替え歌をしながら、単語を増やしましょう
 活用する教材:Basic DVDs / Music Library


♪ "Fruit, fruit, fruit
Which fruit do you like?"のリズムに乗って、楽しむ。


No. 1のBasic DVDs(Stage 1)で出てくる、"5. Fruit 1"のコーナーで流れる"The Fruit Song"のリズムにのって、 "fruit"の部分を他の英語に変えてみましょう。例えば、Stage 4で出てくるFoodパーツの"filling"にかえたり、"block"(Stage 5 Nature Blocks)、"building"(Stage 6 Explore the Town)にかえたりして、それぞれ好きなものを、歌を歌いながら聞いたりしてみてください。教材を目の前において、選びながら歌うのもよいですね。


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Stage 4 Food & Clothing

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Stage 5 Nature Blocks

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Stage 6 Explore the Town



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Stage 3 No.12 Basic DVDs "16. Colors"

♪ "Red, red, red
  What is red?"のリズムにのって、楽しむ。

No. 12のBasic DVDs(Stage 3)で出てくる、"16. Colors"のコーナーで流れる"Color Song"のリズムにのって替え歌を楽しんでみてください。"red"の部分を、"purple"など歌に出てこない色の英語をつかって歌ってみたり、"circle"などの、形の英語に変える。歌いながら、一緒にそのものを探して、走り回ったりするのも楽しいですね。

いきなり、あまりふれたことのない単語や、知らない単語をつかおうと誘ってみても、お子さまには難しいものです。ですから、知っていることで安心感のもてる「歌」をつかうことで、お子さまが得意になれる状況を、まずはつくってみてください。今まであまり興味を示さず、ふれてこなかった新しい単語をつかって、楽しむことができますよ。



自然に英語を声に出して言う機会をつくりましょう。

まったく新しい遊び方をはじめなくても、一年目に楽しんだ遊び方を発展させながら、お子さまが英語を声に出して言う機会は増やせます。英語を声に出して言いながら、インプットを定着させていきましょう。



● 聞くだけではなく、まねをして言ってみる
  活用する教材:Sound Playboard

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Stage 1 Sound Playboard

聞くことが主だった2歳に比べて、まねして言えるようになることも増えてくるのが3歳です。ですから、聞くだけではなく、まねをして言ってみることを促してみてください。また、絵で意味を確認しながら、カード上の赤い点を押して、 Sound Playboardと一緒に言うと、まねをしながら意味を定着させることができます。慣れてきたら、「Sound Playboardよりも早く言えるかな?」などとゲーム性をもたせて楽しむのもいいですね。自分自身でボタンも押せるようになりますから、そのうれしさと同時に、英語の音がどんどんインプットされていくでしょう。




●自発性がでてくる3歳だからこそ、答えたくなる問いかけをする
  活用する教材:Naef Spiel

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Stage 3 Naef Spiel


積んで崩して、をくり返す時期を経てはじめて、見本を見て、まねして作れるようになります。また、自分のもっているイメージを見立てて、「これは●●だよ」とオリジナルの作品を作ることもでてきます。イメージする能力や自発性が出てくる3歳には、「すごい! 何を作ったの? "What's this?" 」「いくつブロックをつかったの?"How many?"」など、お子さまがうれしくなって思わず答えたくなるような問いかけが効果的です。



●おうちのかたの声かけを、今までと少し変えてみる
おうちのかたが、"What do you want?"と質問して、お子さまがほしいものを、答えるというやりとりを楽しまれているでしょうか。おうちのかたの問いかけを理解し、ほしいものを答えられるのはとても素晴らしいことですね。"And?"と言って、お子さまの答えをさらに引き出すようにすれば、"Cheese and tomato."などと、まとめて複数のものを言えるようにもなりますよ。

ほかにも、"blue hat"などと色の単語を組み合わせて、表現を膨らませていくのもおすすめです。



ドラマ仕立てを楽しみながら、会話表現にもふれてみましょう。

単語を増やすと同時に、さまざまな会話表現にふれることのできる遊びを紹介します。


● DVDやPicture Bookのワンシーンをまねて、MimiやMani、そのほかいろいろな役になりきって楽しむ
  活用する教材:Basic DVDs

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Stage 6 No. 27 Basic DVDs "15. Around the Town 3"


2歳以下は主におうちのかたをモデルにしてまねていきますが、3歳になると、大好きなキャラクターやDVDに出ている人をモデルにできるようになり、4歳以上になると、自分がそこにいる状況をよりリアルに想像できるようになります。 長い英語ではなく、DVDを見たり、Picture Booksをおうちのかたが読まれるときに、お子さまがよくまねをする部分にきたら、声に出しやすいようにDVDを止めたり、読むのをやめてちょっと間をあけたり、「Mimiちゃんになりきってみてねー」と声かけするなどして、大好きなキャラクターになりきって英語を声に出して言う楽しさを、与えたりしてみてください。




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Stage 4 "Mimi Goes Shopping"


また、自分がつくりあげたイメージの中で楽しむこともできるようになり、ごっこ遊びもよりリアルに楽しめるようになります。
会話表現もまねして言えるようになってきたら、感情をこめて演じたり、お子さまのつくったイメージにのってあげたりしてください。



これまでにご紹介した遊びは、すべて手元にそろっている教材を使ってできるものです。目新しさがないとなかなか教材への興味が続かない、と思いがちですが、同じ教材でもさまざまな楽しみ方ができます。楽しみ方がかわれば、お子さまにとっては新たな体験となりますので、十分楽しめますよ。


3歳後半から自然と出てくる文字への興味。興味が出始めたら、文字に親しめる工夫を。

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Stage 4-6 Advanced CD-ROMs "Printable Activities"

3歳後半になると、自然と文字にも興味が出始めます。お子さまによって、興味をもち始める時期は違いますので、3歳後半という時期を目安にしすぎて、あせることはありません。絵本や教材で何気なく英語の文字にふれているうちに関心がめばえます。 お子さまが興味をもち始めたときがグッドタイミング。英語学習がさらに広がりますよ。

Advanced CD-ROMs(Stage 4-6)には、プリントアウトしてアルファベットのかたちに注目できる"Printable Activities"があります。また、お子さまの好きなPicture Books のアルファベットを手でなぞったりしながら、文字の音とかたちを意識して楽しんでください。手を使うと脳が活性化して、記憶も定着しやすいですよ。


おうちのかたとの楽しい体験をすることで、お子さまの中には、楽しい思い出と一緒に英語も記憶されていきます。これからもぜひ、お子さまと一緒にWKを楽しんでください。