※記載されているプロフィールは取材時のものです。

先生が答える WK相談室

Stage 3からの教材活用。英語を効果的にまぜる方法とは

「DVDはよく見ているけれども、子どもの口からはなかなか英語が出てこない・・・」「親も英語が苦手なので、会話の流れのなかでは英語で何と言ってよいかわからない・・・」。どれも特別な悩みではなく、おうちのかたからよくうかがう、共通の悩みです。

今回はStage 3で人気の"Little Artist's Book"と"Naef Spiel"を使って英語で遊ぶ具体的なアイディアを、監修の豊田先生におうかがいしました。まずは、決まった英語を覚えて、お子さまへの声かけをはじめてみてくださいね。


豊田先生豊田ひろ子先生

東京工科大学教授。専門は言語教育学、児童英語教育、バイリンガリズム。1児(男の子)の子育て真っ最中!ご主人は日本人とアメリカ人のダブル

"Little Artist's Book"は、2段階で楽しんでください。

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Stage 3 "Worldwide Parents"
p.34 「Picture Booksの遊びの広げ方」
教材の活用法や英語での声かけのしかたに迷ったときは、"Worldwide Parents"を参考にしてみてください。

Stage 3の"Worldwide Parents"p. 34でも紹介しているように、"Little Artist's Book"は、「自由な工作」と「できたもので遊ぶ」という2段階の活用をおすすめします。作りっぱなしではせっかくの作品がもったいないですよね。いくつかのシートを例に具体的な遊び方を紹介しますので、ぜひ取り組んでみてください。



「工作」はTPRを実践、「できたもので遊ぶ」ときは、ストーリーを発展させましょう。

「工作」のときの声かけは、TPR (Total Physical Response / 全身反応法)と呼ばれる教授法を応用するのが効果的です。
体を動かし、体験しながら英語を確認することを実践してください。「できたもので遊ぶ」ときは、表現することが大切です。
紙自体には感覚はないけれど、おうちのかたが英語と日本語を使って表現することで、子どもはストーリーを発展させることができるのです。英語は単語でも大丈夫ですので、まずは以下の具体例を参考に、声かけをするようにしてください。

【6."Dress up the Kids!" を使ってみましょう!】

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"Dress up the Kids!"のように、はさみを使って切ったり、のりではったりする工作のときには、動作にあわせて英語を言うことが大切です。

はさみで切るときには、
"Cut, cut, cut!"。
のりをつけるときには、
"Glue, glue, glue!"。
はってつけるときには、
"Stick, stick, stick!"
のように英語を声に出しながら、動作をすることで習得が進みます。


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「この子なんて言う名前?」「この子かわいいね。]
「これ、かわいいスカートだね。何色? "Orange."」など、どんどんストーリーを広げましょう。

そして、工作が完成したら、目に入るものの特徴をとりあげて話をはじめてください。工作の前に話をして、先にストーリーづけをするのもよい方法です。子どもは自然な感覚をもっています。「人には名前があるものだ」。「洋服を着る。何かをするから洋服を着るんだ」ということを理解しているのです。ですから、おうちのかたは、お子さまが洋服を着て何をするかを感じてあげて、ストーリーを広げていってあげてください。たとえば、「じゃあお買い物に連れて行ってあげよう。」のように。お子さまの好きなもの、興味をもっているものを一番わかっているおうちのかたが、ぜひ感じてあげてください。


【8."Finger Painting(Snow)"を使ってみましょう!】


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"Finger Painting(Snow)"も"Dress up the Kids!"と同じように、Paintingをしながら、英語を声に出すようにしてください。
"Snow, snow, snow!"と言いながら指ではみがき粉をつけていきましょう。
"Small snow!"や"Big snow!"など簡単な英語の組み合わせでも、いろいろな英語をまぜることができますよ。


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"Finger Painting"で世界ができたあとは、お子さまと一緒に作った作品を使って、会話を広げてください。
「これなんだっけ? 雪。そう雪だね。"Snow!"冷たいよね。雪が降っているときは、寒いよね。 "Cold!" 」。日本語でもよいので、"Snow"という言葉のもっている概念を説明してあげてください。特に子どもは五感で感じるので、紙自体には感覚はないけれど、その感覚を表現してあげることが大切です。そして、いつでも、子どもと会話をしながら出てきた面白いこと、子どもが興味をもったことを話してあげるという気持ちでいてくださいね。会話は互いのキャッチボールであり、「楽しい」という体験にもとづいて記憶に残るものなのです。


"Naef Spiel"は"What color?"と"How many?"で遊びましょう。

"Naef Spiel"は、ブロックを完成させることに夢中になりがちですが、おうちのかたは、少しでもいいので英語を口に出すようにしてください。子どもにとっては、肉声を聞くことが大切なのです。決まった英語でよいので、おうちのかたが英語を聞かせてあげるようにしてください。英語が苦手で、発音が心配なら、DVDを見ながら一緒に口ずさむことからはじめてもよいです。おうちのかたも知らないうちに発音がよくなってくると思いますよ。お子さまと一緒に学んでいくというつもりで取り組んでみてはいかがでしょう か。


【 "Naef Spiel"を、英語をまじえて使ってみましょう!】


"Fun With Bolocks"で必要な色と数を確認して、まねをしてつくってみましょう。  

"What color? (何色?)"
 

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"How many?(いくつ?)"
"Let's count! (数えてみよう!)"

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"One more!(もうひとつ!)"
 

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