※記載されているプロフィールは取材時のものです。
パソコンのParents' Websiteで公開されている「DVDの日本語訳」をみなさまはご存じでしょうか。ご存じのかたでも、実際にDVDを見るときにどういかしたらよいのかわからないとお思いのかたが多いのではないでしょうか。
そこで今回は、WK監修の豊田先生に初期のStageのDVD視聴に特に役立つ「DVDの日本語訳」のいかし方についておうかがいしました。
東京工科大学教授。専門は言語教育学、児童英語教育、バイリンガリズム。1児(男の子)の子育て真っ最中!ご主人は日本人とアメリカ人のダブル
1歳から2歳半、3歳までのお子さまには、おうちのかたがDVDを見て関心をもったところを、お子さまに感情をもって伝えることが大切です。英語をこまごまと説明したり、理解したりするのではなく、何が起こっているか、何が面白いのかを確認するために「DVDの日本語訳」を利用してください。
3歳から4歳になると、"Worldwide Kids"、"Worldwide Field Trips"などのコーナーでも、じーっと、関心をもって見ながら、いろいろなものを探しはじめます。ただ、ときにはそっぽを向くこともありますし、とばすこともあるでしょう。特に、おうちのかたに興味がないと、とばすことが多くなってしまいます。まずはコーナーのはじめに、おうちのかたのリアクションが必要です。「あ、何だろう。面白そう!」と注意をうながしてあげるのです。普段の体験と結びつけてみたり、身体を動かして同じような動作をしてみたり、お子さまが英語に対して身構えないように雰囲気を作ってみてはいかがでしょうか。その準備のために日本語訳にさっと目を通されているとよいでしょう。
"Worldwide Kids"、"Worldwide Field Trips"などは、聞きなれない英語が入っていたり、英語が韻を踏んでいたりすることも多く、聞き取れないことが多いでしょう。映像から想像して、わかることもあるかもしれませんが、日本語訳を見て、想像していた内容と違ったとわかったときには「~ということだって」と声をかけて、日本語で気づいたことを伝えてください。聞きなれない難しい英語を説明するのは難しいので、日本語を使って「意味」の理解をサポートするのがよいでしょう。
1歳から2歳半までのお子さまには、「大きいね!」「小さいね!」「~しているんだね!」と目に飛び込むものにコメントしましょう。
2歳半、3歳であれば、お子さまはわからないことはBGMと感じてしまいますので、「~だね」と積極的に語りかける必要がありますし、お子さまがあとで質問をしてきたときには、それに答えてあげてください。
見ているときは、答えをあえて言わずに、おうちのかたが内容を把握しておいて、「ああ、~だったんだね。すごいね。」と共感してあげるのもよいです。
Basic DVD Stage 1 Level 1 "Worldwide Field Trips"
「ぐるぐる回っているね!」「わあ!大きいね!」など目に飛び込むものを感情をもって伝えてください。
映像で想像したことの確認に日本語訳が活用できます。
Basic DVD Stage 2 Level 1 "Worldwide Field Trips"
たくさんの動物が登場するこのコーナー。「動物園かな」と思いませんか。実はハリウッドの動物たちが演技の練習をしているのです。日本語訳で得た新しい発見をお子さまとお楽しみください。
"Sing!"や"Dance!"は、歌を聞く前に日本語訳を見て、はじめにどんなメッセージをもっている歌なのかを知るとよいでしょう。
「英語を知る」ためではなく、歌のもっている世界やメッセージ、意味を理解するために日本語訳が必要です。ディテール(詳細)を気にせずに全体を考える、「通訳ではなく、意訳」というイメージをもっていただければよいと思います。
意訳とは、全体を考えて自分なりの解釈をしていく作業、まるで別の作品を作り上げるような作業です。
自分の世界観と結び付けて英語を聞くとメッセージを受け取ることができ、英語を歌っているときも気持ちがいいものです。
「英語で正確に歌おう」では、やはり楽しくありません。おうちのかたも、メッセージを味わうという気持ちで、「きちんと歌えなくてもへっちゃら」という姿勢を見せてあげてください。
歌のもっているメッセージは、一緒に歌いながら伝えてください。英語であってもメッセージの優しさをお子さまは自然と感じることができるからです。
Basic DVD Stage 2 Level 1 "Dance! Hokey Pokey"
からだを動かしながら歌う"Hokey Pokey"は実はおまじない。歌って、踊って、穴に落ちた子を助けてあげるというストーリーを知れば、楽しさも膨らみますね。