※記載されているプロフィールは取材時のものです。
お子さまにグローバル体験をさせてあげたいけれど、海外旅行や外国の人と接する機会がなくて...と思っていらっしゃるかた、身近でもグローバル体験はできますよ。
今回は、WK監修の Steve A. McCarty 先生に、英語や異文化の取り入れ方についてお話を伺いました。
大阪女学院短期大学/大阪女学院大学教授。世界オンライン教育学会会長。妻は日本人で夫婦の会話は日本語、2人の息子さんたちには英語を使って日常を過ごされているそうです。
(会員のかたからの質問)
Q.子どもにグローバル体験をさせてあげたいとは思うのですが、海外に行くこともないし、近所に外国の人もいないのでできません。なにか良い方法があれば、教えてください。
(4歳男の子のおうちのかた)
A.難しく考えずに、身近な施設を利用してみましょう。文化の違いに自然にふれることができますよ。
ガネーシャ | ハヌマーン |
グローバル、異文化体験、と言うと、きちんとした場を想定しがちですが、もっと身近なところでも新たな発見や刺激となることがたくさんありますよ。
たとえば、お子さまが少し大きくなれば、レストランで外国の料理を食べる機会などもあるのではないでしょうか。それがインド料理なら、インドという国があることを教えてあげたり、店の装飾品を見て、お子さまが興味を持ちそうなことから説明してあげてはいかがでしょうか。
たとえば、ガネーシャやハヌマーンの置物があれば、インドにはぞうやさるの
神様がいることを教えてあげるなど。子どもは印象的なことは習得しやすいので、おうちに帰った後で本を見ながら「あそこで見たね」と話を広げていくのも良いと思います。
Stage 2 Picture Book "My Day, Your Day" |
Stage 4 Step Up DVD "We Are Hungry!" |
食べものは、その国や地域特有の文化が表れやすいもののひとつです。 |
大切なのは、お子さまが興味のあるものから始めること、
必ず言葉で説明をしてあげることです。
おとなにとっては当たり前のことが多いため、つい説明するのを忘れがちですが、子どもにとってはほとんどのことが「初めて目にするもの」「初めての体験」であることが多いのです。
おうちのかたが説明してあげることで interaction(相互作用)が生まれ、子どもの中で体験が自分に関係あることとして感じられ、記憶に残ります。
この説明の際に、英語が入ればさらに効果的。先ほどのガネーシャやハヌマーンであれば、
"This is Ganesha. The elephant is Ganesha."
"The monkey is Hanuman."
など、難しい言葉を使う必要はないので、おうちのかたが知っている英語でどんどん話してあげてください。もし、おうちのかたにはよくわからないことがあれば、お店の人に聞けば、教えてくれると思いますよ。
Stage 3 Level 2 Basic DVD "Worldwide Field Trips"
"clown"(ピエロ)の扮装やバルーンアートは、
欧米風のストリートパフォーマンス。
最近は日本でも見かけることがありますね。
博物館や美術館などにお子さまを連れて行くのも良いでしょう。日本ではみかけない事物や珍しい色遣いなど、文化の違いに自然にふれることができます。最近は展示物に実際にさわることのできる美術館もありますね。子どもはさわったり、味わったり、体を動かしたりといった、 sense で学習していきますので、とても良い経験となるでしょう。
ここでも大切なのは、日本と他の国の文化の違いを言葉にして説明してあげることです。人種や言葉などについて、多様で幅広いものを見て育てば、子どもはそれらを特別なこととはとらえず、当然のことと思うようになります。外国まで行かなくても、いろいろな刺激を与えてあげることはできますので、やりかたを変えて楽しく体験させてあげましょう。
Stage 3 Picture Book "Little Artist's Book "
"hedgehog"(はりねずみ)はヨーロッパの絵本に
良く登場する動物です。
同様に、ご家庭でも英語や異文化を取り入れることができますよ。
たとえば、一週間のスケジュールの中で「国際タイム」を決めて、そのときには英語を使うということにしてみてはいかがでしょうか。
パーティのような三角帽子をかぶるとか、特別な服を着るなど、いつもとはちょっと違う要素を入れると、「国際タイム」に入り込みやすくなります。
幼児期の英語習得に特に必要なのは聞くこと、そして反応することです。interaction は人がいなければ成り立ちませんので、パペットを使ったりしながら、簡単な英語で話しかけてあげましょう。
英語に自信がないとか、間違ったことを教えてしまったらどうしようとか悩まれるかたがいますが、間違って覚えたとしても最終的には残らないので、気にすることはありません。
たとえば、zebra を horse と覚えていた子がいました。動物園でしまうまを見て、最初は"Horse!"と叫んでいましたが、教えてあげるとちゃんと"Zebra!"と言えるようになりました。子どもが間違った英語を言っても、訂正せずに正しい英語を言い続けていれば、そのうち正しく言えるようになります。
私は子どもの能力は限りないと信じています。学習の環境はどこでも作れますので、楽しい体験をたくさんさせてあげたいですね。
Stage 2 Emotional Toys "Touch the Animals" | Stage 2 Basic DVDs "Vocabulary" |
WKのカリキュラムでは単語は繰り返し出てくるので、正しく定着します。 |