※記載されているプロフィールは取材時のものです。

先生が答える WK相談室

先生が答えるWK相談室(沢井先生)

(会員のかたからの質問)

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Q. 共働きで時間がなく、DVDに頼っています。簡単に遊べる方法は?

(3歳11ヵ月男の子のおうちのかた)




沢井先生沢井佳子先生

チャイルド・ラボ所長。専門分野は視聴覚教育メディアの設計と子ども向け映像コンテンツの開発、および認知の発達支援。
ドイツ留学経験のある息子さんの母!

監修の沢井佳子先生がお答えします。


A. その日のうちに一部、たとえ5分でも同じDVDを見てお話をしてみましょう。



■ お子さまに質問して、先生役をやってもらいましょう。

DVDをお子さまだけで見ていらっしゃるのでしたら、その日のうちに一部のコーナーだけでも同じDVDを見て、お子さまにDVDのお話をしてもらいましょう。日本語でも良いので、「これは何て言ってるのかな?」「どういうお話?まねっこしてみて」など、おうちのかたが質問して、先生役をお子さまにやってもらうのです。

最初はうまくいかないかもしれませんが、日課にするうちにお子さまは動作をふんだんに交えて、得意気に話してくれるようになると思います。自分の知っていることを説明すること、頭の中でリハーサルすることは、記憶のまとまりができるので、とても良いことです。

■ 継続は力なり。


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共働きですと、タイムスケジュールが規則的でもありますね。たとえ5分でも一緒にDVDを見て、その部分についてお話をする。そこをくり返しみる。親子でやりとりする時間を作る。なかなか簡単ではないかもしれませんが、日課に組み込んで小さな積み重ねをしていきましょう。

また共働きでなくても、お子さまが小さな時期はおうちのかたはお忙しいものですね。同様に5分でも、一部のコーナーでもDVDを一緒にご覧になってみてください。そしておうちのかたも楽しんでくださいね。継続は力なりです。

お時間があるときは、お子さま一人ではなく、一緒にご覧になってたくさんお話していただくのが最も良いことですので、そちらもぜひ実現なさってくださいね。言語の習得には、一緒に見るものを指さし、動作しながら、おしゃべりをしてくれる「お子さまの大好きな人」が一番大切なのですから。



Q. DVD以外で英語を耳にする機会が少ないのですが、続けたら効果はありますか?

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(WKを0歳から始めた2歳女の子のおうちのかた)


監修の沢井佳子先生がお答えします。

A. 小さい時に英語の学びを続ける効果はたくさんあります。



■ 相手を見分けて話すことばを選ぶ、知性の発達が見られるようになります。


効果といっても、人によってとらえ方は異なるかもしれませんが、続けることでのある種の効果はあります。

日本の環境であれば、日本語(母国語)が発話の中心となるのは当然のことです。小さいお子さまは英語を吸収してためているかもしれませんが、日本語を話す人には日本語を、英語で話す人には英語を使うという見分けができるようになります。これは社会的な言語の使い方ができる知性の発達が進んだことの現れです。

ご質問のかたは、0歳からWKを始められたのですね。 1歳児はDVDをじっと見て動かないことが多いのですが、2歳半頃には動いて反応し出します。これからいろいろ好きなことや、記憶に残っていることが出てくる時期で楽しみですね。


■ 英語の運用には、英語で話す場や機会が必要です。


英語を運用して話すには、実際に話す場や機会が必要です。DVDを見るだけでは、「話す」ということばの運用の機会が乏しくなりますので、お子さまが英語を話す機会を、折を見て作って上げるといいでしょう。おうちのかたと、パペットのMimiやManiの人形を使って、英語のやりとりをまねっこ遊びなさるのもいいですし、可能であればWKのワークショップやライブショーなどの機会をぜひご活用なさってください。

もちろん、おうちの中で「英語で会話してみる時間」を作るのも良いことです。ただし、1文の中に、英語と日本語をちゃんぽんに混ぜて話す方法は、お子さまが混乱することもあるので、あまりおすすめできません。「この時間は英語の時間」と決める、「パペットが英語を話す」役目にするなど、お子さまが相手や状況に応じてことばを使えるようにしていきましょう。日本語のモードで、正確に話そうとする力、そして、英語のモードで、話したいと挑戦する意欲、いずれも大切にはぐくみたいものですね。


■ 小さいときに学ぶメリットは多様性を受け入れる土台づくり。


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多文化や多様性を実感をもって受けとめて、受け入れる経験こそが、小さい時にWKで学ぶメリットです。学び続けることで、人種や見かけが異なるネイティブスピーカーが怖いとか、偏見を持つということは比較的少なくなります。人を差別するのではなく、仲間としてみなし、違いを区別した上で、共通性を理解できる素養を身につけたお子さまは、将来世界に羽ばたいてく土台が築かれているといえましょう。