※記載されているプロフィールは取材時のものです。

先生が答える WK相談室

まだ言葉の出ない小さい子への声がけについて (清野先生)

(会員のかたからの質問)
我が家は3歳の娘と2007年8月生まれの息子がいて、もうすぐ職場復帰します。いくつか質問があります。



清野先生清野先生

児童英語教師。英語教室Bright主宰。2児(女の子)の子育て真っ最中

Q1. 上の子に関する教材の使い方や声かけ例などはこのサイトに多く載っていますが、まだ言葉の出ない下の子に対してはどのように接していけばいいでしょうか?


A. 小さいお子さんには歌や手遊びがおすすめです。

私たちはふだん小さい子が言葉で反応しなくても、日本語でわらべ歌を歌ったり、優しい言葉であやしたり、たくさん言葉かけをしますよね。子どもは欲求や満足した気持ちを表情、声、いろいろで表現してくれます。親は、高い高いをしたり、くすぐったり、いないいないばーをしたり、子どもたちを喜ばせることをいつも考えます。
英語でも同じように、お母さんが歌ってあげたい歌や手遊び、お話などをしてあげれば良いと思います。中でも、歌は生活の中に一番自然に取り入れやすいかなと思います。

たとえば私は "Sunshine on my shoulders"が好きでよく口ずさんでいるのですが、今日はこの歌、明日はあの歌を歌ってあげよう!と、はりきって暗記して口ずさんだり、お母さん自身が英語を使って心地がよい時間を過ごされることが大事ではないかと思います。上の子どもに読んであげる本、歌ってあげる歌を下の子どもも聞いていて、一緒に吸収していくようです。職場復帰されてからはますます、下のお子さんと一対一で過ごす時間よりも、2人のお子さんと一緒に過ごす時間(それも限られた時間!)となると思います。また、下の男の子はお姉ちゃんのことがきっと大好き、お姉ちゃんも下の子がかわいくてお世話したいと思います。お母さんだけでなく、お姉ちゃんがリードして絵本を読んであげたりできるように手助けしてあげるとよいと思います。2人のお子さんと"Happy English Time!"


Q2. 英語教室をしている友人から『女の子に男の子は発音が直りにくい』と聞きました。そのような男女差はあるのでしょうか?


A. 発音に個人差はあっても男女差はあまり感じていません。

確かに大きくなると女の子、女性の方が語学に向いているとか好きだとかいうことはあるかもしれませんが、小さい子ども達をおしえている中で私自身は個人差はあっても男女差はあまり感じていません。

まず、小さいうちに始めた子の方が発音はやはり上手だなとは思います。けれども実際、私の教室、未就園児のサークルでも発音がとてもいい男の子がいます。共通しているのは、その親御さん自身が英語らしい発音をしよう、いい発音をまねするのが上手で、ほめ上手である、ということです。

私は中学から読み書きの英語を学びましたが、発音はそれから上手になりました! 小さい子どもにはかないませんが、おとなになってからでも発音は磨けるものですし、ましてや小さな子どもたちでしたら必ず発音はよくなると思います。いい音をきかせたり、親御さんも巻き込んだり、お口の形をチェックしたり、とにかくいい音が出たらたくさんほめてあげたり・・・、子どもは本当に柔軟なので、よりいい音をインプットし続ければ、発音を磨く方法はたくさんあるはずだと思います!

Q3. 先生は英語教室やWKのお仕事のかたわら、限られた時間の中でお宅ではお子さんに対してどのように英語を取り入れていらっしゃいますか?


A. 子どもとは「できるときに、できるだけ...」英語と構えずに気楽に。

子どもとの英語は、「できるときに、できるだけ・・・」と思って気楽にやっています。私自身忙しくしていて、「英語やろうか」とこちらから誘うことは実はあまりありません。

ただ、子どもが絵本をながめていたり、ABCの練習をしていたり、パチパチしたい!(英語の文字をパソコンで打つこと)と言ってきたらチャンス!)子どもからのイニシアティブは大切にしています。

また、適度に他の子どもたちのことも話して、やる気を刺激したりします。「○○ちゃん毎日CDきいてるって、すごいね~!」「CDきいたら、DVDみたら、シールはろうね!」と言って、子どもと一緒にシールをはって、できるだけ学習の記録を目の見える形にしています。いままでに貼ったシールを毎回数えていくのも楽しみの一つです。
(※reward stickers「ごほうびシール」といいますが、子どもはシールが本当に大好きですよね!)

無理をすると、親の方も「できていないこと」を数えてストレスになるので、「できていること」を数えられるといいですね。

昨夜我が家でこんなことがありました。上の子が英語の本を読んで!と持ってきたのですが、私は下の子を抱いていました。そこで私が読みながら、上の子が聞きながらページめくりをしてくれました。くり返しの多い絵本だったので、だいたいページをめくるタイミングがわかってきて、子どもも私に読んでもらっているというよりは一緒に読んでいるみたいで、私たち3人とてもハッピーでした。あとできちんとした形でやろう、また、きちんと「英語の時間」を設けようと構えることなく、ちょこちょことした瞬間を大切にやっていかれるといいのではと思います。